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発ガン性物質が医薬品から検出?

今年、あすか製薬バルサルタン錠が変異原性不純物のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)を含んでいたとして、自主回収に至りました。

 

変異原性不純物とは、DNAに反応して突然変異(ガンなど)を引き起こす恐れのある不純物のことです。

普通の毒性不純物は、ヒトに元々備わった修復機構によって代謝するなどされるので、閾値(この値までだったら毒性は全くないとされるもの)が存在します。

しかし、DNAに直接反応する不純物は、閾値が存在しないとされており、生涯にわたって摂取量を管理しなくてはなりません。

 

この管理を国際的に定めたガイドラインがICH M7というガイドラインで、先発医薬品はこのガイドラインに従って管理しています。

ただ、このガイドラインは比較的新しくできた物なので、古くから販売している薬や、ジェネリック医薬品へは部分的にしか適用されていません。

 

その結果、今回のように管理不足が原因で変異原性不純物を含む世の中に出回ってしまいました。

とても残念です。

 

医療費削減を名目にジェネリック医薬品が国によって推進されていますが、このように毒性のある不純物が実際に医薬品に含まれてしまったとなると、今一度その方向性について考えていく必要があるのではないでしょうか。

 

特にジェネリックメーカーは原薬の製造を他社に委託することがほとんどであるため、NDMAのような不純物が混入するリスクを低減するには委託先に任せるしかないと思われます。

 

メーカーの置かれる立場は非常に難しいものと思いますが、是非、患者の健康を第一に開発を進めていただければと思っています。

 

※今回含まれていたNDMAは健康に影響を与える量ではないとされています。ただし「影響がないならいいじゃないか」という結果論ではなく、患者の健康を守るためにどのように品質を担保するかを考えること、即ち適切な過程が求められています。

リスクをゼロにすることはできませんが、低減する試みは必要です。